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【書評・レビュー】『十戒』あらすじ・感想|夕木春央
『十戒』は、大ヒット作『方舟』に続く夕木春央の最新ミステリー。
今回の舞台は「枝内島」。
そこで課せられたのは、なんと「殺人犯を見つけてはならない」という異例の戒律でした。
孤島サスペンスと究極の倫理的ジレンマが融合した衝撃作です。

📘 書籍情報
- タイトル:十戒
- 著者:夕木春央
- 出版社:講談社
- 発売日:2023年
- ジャンル:ミステリー・サスペンス
あらすじ(ネタバレなし)
浪人中の里英は、父と共に伯父が所有していた枝内島を訪れる。
島内にリゾート施設を開業するために集まったのは、彼女を含む9人の関係者たちだった。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、現場には「十の戒律」が書かれた紙片が落ちていた。
そこにはこう記されていた――
「この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなければ、島内に仕掛けられた爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる」。
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったのだった。
感想・レビュー
推理を禁じられた孤島サスペンス
通常のミステリーでは「犯人を暴くこと」が目的ですが、本作ではそれが禁じられているという逆転の発想が斬新です。
島に仕掛けられた爆弾という設定が現実的な脅威を与え、読者に強烈な緊張感をもたらします。
倫理と恐怖が交錯する物語
「知ってはならない」という戒律は、人間の本能や正義感に真っ向から挑むもの。
目の前に犯人がいるかもしれないのに、真実を追求できない苦しさ――その心理的葛藤が物語をより重厚にしています。
夕木春央らしいどんでん返し
終盤で明かされる真相は、『方舟』に続き強烈な衝撃を与えてくれます。
「十戒」とは何だったのか? なぜ推理が禁じられたのか?
その答えがわかった瞬間、ページを閉じた後もしばらく余韻が残りました。
本書の魅力・読みどころ
- 孤島という舞台: 閉ざされた環境が恐怖と緊張感を増幅。
- 推理禁止のルール: 通常のミステリーを覆す斬新な戒律。
- 爆弾の存在: 時間制限と死の恐怖が物語に拍車をかける。
- 圧巻のどんでん返し: 読者の想像を裏切る結末。
こんな人におすすめ
- 『方舟』で夕木春央にハマった人
- 孤島やクローズドサークルものが好きな人
- どんでん返し系ミステリーを求めている人
- 緊迫した心理戦やジレンマを味わいたい人
印象的な一文(イメージ)
「この島にいる間、殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。」
※著作権の関係で正確な引用は控え、作品の雰囲気を伝えるイメージ文です。
まとめ
『十戒』は、孤島を舞台に「推理を禁じられた」3日間を描く、夕木春央ならではの衝撃作。
ミステリーの常識を覆すルール、心理的ジレンマ、そして予想を裏切る真実が詰まっています。
『方舟』の興奮を味わった方はもちろん、緊張感あふれるサスペンスを求める読者に強くおすすめしたい一冊です。
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